2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧
事件記者をやっていたころ、民放テレビ局の報道記者がうっとうしかった。 大きな事件が起きると、警察本部詰めの新聞記者は捜査の進展を続報として書くため、捜査関係者の自宅を訪ね、〝あるじ〟の帰りを待つ。それが未明になることもあれば、帰宅しなかった…
多くの人が新聞記者は文章がうまいと思い込んでいるに違いない。でも、それは大きな勘違いである。一部のコラムニストや作家先生を目指す記者を除けば、その筆力は五十歩百歩というところだろう。もっとも、誰に何と言われようと文章に自信を持っている記者…
新聞社に入社した頃、先輩たちに「記者の名刺さえあれば、誰とでも会える」と言われたものだ。その気になれば、ときの権力者や企業トップなどと会えてしまう。自身は現職の首相にインタビューする機会こそなかったが、元首相と話すことは何度かあった。一方…
新聞やテレビはこのところ、御代替わりということで平成の30年を振り返る企画や番組であふれかえっている。偏見もあるが、おおかたの印象は、「平成」時代はちっとも「平静」でなかった―である。 この30年、どっぷりと報道に携わった者として、たしかに…
スマホが私たちの日常生活に欠かせない道具になって久しい。通話やカメラ、スケジュール管理のみならず、買い物やさまざまな決済までできてしまう。さらにニュース、世の中の動きさえも次々と更新されていく。 だが、新聞社に籍を置く人間のひとりとして、そ…